偏愛、執着と無関心

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子供が見つけてきた、たぶんマツカサの化石です。珍しいかも、と言ったら嬉しそうでした。私が知らないだけで実際はそうでもないのかもしれませんが。

「化石採集=宝探し」という気持ちがまだ強いようで、珍しいもの、綺麗なものを喜ぶ反面、そうでないものには冷淡です。

特定の化石、鉱物、生物への偏愛、執着と他への無関心。たぶん人の本能なのでしょうね。好きなものは仕方ありません。でも、欲にとらわれ過ぎるのもつまらないです。
露頭の前に立てば、謎やテーマはいくらでもあります。化石の有無しか考えられないのは貧しいことではないでしょうか。

知識を広げることで、採集欲と好奇心をバランス良く持てるようになる、かな?
欲深さの言いわけのような見せかけの好奇心には騙されないように。


井出孫六著「保科五無斎」の中に、緑簾石を調べて子供たちにこれは大発見かもしれないと話す場面があり、事実かどうかはわかりませんが、好きな話です。
子供の目線で盛り上げるのも方便。白けさせてしまっては台無し。

盛り上げること自体が目的になって、考えることをやめてしまい、まるで職業病のように日常的に誇張や偏向をして、それを当然のことのように受け入れてしまうのもどうかと思いますが。