有孔虫、貝形虫

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別所層黒色頁岩の小さな化石です。0.8mm~1.0mmほどで、微小な化石の中では大きい方です。
ほとんど有孔虫に見えますが、貝形虫(介形虫 Ostracoda Ostracod)やその他の生物に見えるものも多くあります。3枚目、4枚目の写真は貝形虫っぽい形。

以下の報告に介形虫の化石種の表があったので参考にしました。

介形虫化石群からみた群馬県富岡市南西部に分布する中部中新統の特異な岩相の堆積環境(2013)
http://doi.org/10.5575/geosoc.2012.0074

Acanthocythereis
Ambtonia
Argilloecia
Copytus
Cornucoquimba
Krithe
Laperousecythere
Macrocypris
Neonesidea
Pacambocythere
Paracypris
Paradoxostomatidae科
Pontocypris
Propontocypris
Sclerochilus
Spinileberis
Trachyleberis
Trachyleberididae科


その他の参考情報です。

アーバンクボタ No.32(1993)
池谷仙之『日本沿岸の内湾性介形虫類の特徴』
https://www.kubota.co.jp/siryou/pr/urban/pdf/32/

動くCT化石図鑑
http://www.white-rabbit.jp/contents/MovinFossil/

長野市立博物館 博物館だより 第85号 (2013.3.31)
「小さな化石の大きな世界 ~貝形虫の紹介~」
https://www.city.nagano.nagano.jp/museum/other/publica-list-hdayori.html


上記の「長野市立博物館 博物館だより 第85号」3頁に以下の記述がありました。

長野市戸隠にある400万~300万年前に海で堆積した地層から、貝形虫の化石がみつかっています。多くは現在の北海道沿岸に生息するような、冷たい海を好む種(好冷種)なのですが、暖流が流れ込む海に生息する種(暖流種)やこの時代の日本海にしかみられない種(固有種)も含まれます。


新種とされた Aurila togakushiensis と Aurila shigaramiensis 以外の「好冷種」「暖流種」等についてはわかりませんでした。
2つの新種は「固有種」ということでしょうか。Aurila属は暖流系のようで、暖流種の中で分布範囲の境界付近にいた種類だったのでしょうか。