#その他教育

石英の観察(2)

上の3枚の写真は上田創造館で見た、表面がガサガサした石英の標本です。褐鉄鉱が覆っている部分もあります。ガサガサの部分は何かの結晶の抜け殻でしょうか。川原で見かける石英脈の破片でも方解石等の抜け殻を見ますが、それより形は複雑に感じました。すべ…

ニシンの歯

写真は、ニシンの歯(下顎の先端)、鰓の骨、鱗です。スーパーで購入。体の長さは30センチ余り。子持ちでした。 下顎の先端の左右に6本程ずつ小さな棘状の歯がありました。後方に傾いています。サンマの顎の歯よりは太いです。プランクトン食のときもこうい…

石灰華の蛇骨

写真は保科百助(ほしな ひゃくすけ 1868-1911)「長野県地学標本」(明治36 1903)にある石灰華です。珪華や石灰華は植物等を含むことがあるので、それを見て、落ち葉が変化してできたものという考えが出てきたのかも。 薬の蛇骨は珪華と言われることが多いで…

江戸時代の蛇骨石

信州デジくらに江戸時代の蛇骨石の伝説がありました。 『俚言考 巻之一』(小県郡古跡地名考)(嘉永5 1852) 里人譚 小縣郡部 産川 附 虵骨石の話 塩田野倉村の奥より出て上田原にて浦能川へ落る塩田川をよへり 里人云 上古此奥に白龍住り犀と契りて一男子を…

亀石いろいろ

信濃奇勝録にある小諸の亀石の2つの図です。亀石と呼ばれる石は各地にあって、これは砂泥層の褐鉄鉱質の塊りだそうです。明治時代には保科百助も採集しました。(数の不足等のため「長野県地学標本」には入っていません。)矢澤米三郎や八木貞助も調査してい…

大きな岩

1枚目の写真は沢の転石で、細長い形の岩が大岩の下敷きになって突き出ている様子から、亀石と呼ばれるのを以前聞いたことがありますが、詳細は不明で呼称の分布も不明。たぶん気にして見る人はいないのでしょう。 2枚目の写真は尾根筋の大岩で、こちらは鬼の…

天狗髑髏(てんぐ しゃれこうべ)

「須坂の一目髑髏」の記事に書いたトランベール7月号の6頁に「天狗髑髏」の写真がありますが、説明はウェブの記事中には見つからず、どうも平賀源内(1728-1780)『天狗髑髏鑒定縁起』(てんぐ しゃれこうべ めきき えんぎ)のことのようで、それにちなんだク…

ケヤキと雲母

1枚目の写真はケヤキの幹にある、たぶん、皮目(ひもく)です。鱗片状に剥がれて球形になると、雲母や薄板状結晶集合の Thomsonite(トムソン沸石)、Gyrolite(ギロル石、ガイロル石)等に似て見えます。 2枚目の写真はホームセンターで売っていたバーミキ…

コハクチョウ

千曲川のコハクチョウです。今期は12月中頃から飛来しているそうです。早いときは11月中頃に来た年もあります。 テレビ等で繁殖地の様子も知ることができるのはありがたく興味深いです。 渡り鳥関連情報 ハクチョウ・カモ類の飛来経路及び移動状況について(1…

サンマの骨

サンマの下顎と鰓蓋の骨です。 1枚目の写真、左が歯骨、中央上が前鰓蓋骨、中央下が間鰓蓋骨(実際は前鰓蓋骨の下部内側に重なります。写真の前鰓蓋骨と間鰓蓋骨は他の骨とは別個体のもの。)、右上が主鰓蓋骨、右下が下鰓蓋骨。比較的大きくて魚の化石でも…

美ヶ原の片石(へげいし)

江戸時代の『信濃奇勝録』より、美ヶ原の片石(へげいし)の図です。安山岩の板状節理、いわゆる鉄平石(てっぺいせき)。諏訪や佐久では今も採石していて有名ですが、松本でも昔から屋根等に利用されていたようです。 鉄平石の里の石葺き屋根 地質ニュース5…

須坂の一目髑髏

江戸時代の『信濃奇勝録』『信濃奇区一覧』で須坂の一目髑髏(ひとつめのどくろ)について書かれた文中にある、額の穴の図です。(一目髑髏全体の絵図は無いようです。) 『トランヴェール』2018年7月号ではゾウとハクジラの二説を紹介していましたが、この…

大蛇の骨の謎

江戸時代の『信濃奇勝録』『信濃奇区一覧』より、筑摩郡の蚺虵骨(ぜんじゃこつ)の図です。松代の土鑵子(どうかんす)と同様、骨の加工品のようにも見えます。 「其骨互にくみちかひて中に筋通り」という記述があるので、図では一個だけですが、もしかした…

サンマの歯

サンマの咽頭歯です。たぶん後方の上咽頭歯の一つ。長さ1mm。 口の奥の上下の複数の部位に細かい突起状・棘状の歯がびっしり生えています。微小な餌を漉し取るためのものでしょうか。 以前、何かの本で写真を見た記憶はあるのですが、ウェブで検索しても情報…

丸干しの観察

マイワシの丸干しから耳石(扁平石)を取り出してみました。長さ3mm。(体の長さはたぶん14cm程) 1枚目の写真、上は内側、下は外側。2~3枚目の写真は内側と外側をそれぞれ下から照明を当てて撮影したもの。カタクチイワシと同様に、内側が少し膨らみ外側が…

煮干の観察

カタクチイワシの煮干から耳石(扁平石)を取り出してみました。写真はすべて右側の耳石です。長さ約4mm。(体の長さはたぶん10cm程) 1枚目の写真、上は右耳石の内側で、写真左が頭側、上下はそのまま。写真の下は同じ耳石の外側で、写真右が頭側。 2枚目の…

マツの葉

正月飾り用にあった松の葉です。2葉のアカマツで長さは35mm~95mmほど。 2枚目の写真、左はアカマツの葉の断面で、2葉なので半円形です。幅約1mm。 右は昨年採集した3葉マツの葉の化石の断面で、約120度の扇形。(別所層、黄鉄鉱化) マツの葉化石は1葉だけ…

サンマの鱗

写真はスーパーで買ったサンマの鱗です。大きさ約5mm、上方向が頭側、円鱗で隆起線はほぼシンプルな同心円状。溝条は見えません。露出部が青色。(手近にあった1枚写真用クリアポケットに濡れたまま挟んで後ろに百均のLEDランタンを置いて接写してみました。…

石英の観察

写真は上田創造館の玉髄(石英脈)と、水晶つき石英の標本の一部分です。 半透明の部分は玉髄、白い塊りは玉髄・碧玉または蛋白石?、白い土状・粉状の部分はクリストバル石?、白くガサガサした部分・小さくきらきら光を反射する部分はクリストバル石か鱗珪…

信州昆虫資料館の出張展示

道の駅あおき にある信州昆虫資料館の出張ミニ展示を見てきました。信州昆虫資料館は冬の間は休館ですが、出張展示は通年とのこと。 農産物直売所の向かい側の ぷらっと家(ホーム)あおき の建物の中にあります。展示を見ている間、Pepper 君が少し離れた場所…

西行の戻り橋の謎

別所温泉に「西行の戻り橋」という伝説があるのですが、どの橋のことか、はっきりとはしていないようです。 1枚目の画像は井出道貞(1757?-1842?)『信濃奇区一覧』(1834?)の明治初期の写しの別所温泉の絵図の一部。2枚目の画像は明治20年に同書が『信濃奇勝録…

土鑵子の謎

井出道貞(1757?-1842?)『信濃奇勝録』の松代の土鑵子(どうかんす)の図です。 夏に長野県立歴史館の河童の企画展で展示されたのですが、残念ながら行けませんでした。 「歴史館たより 2018年夏号」の写真を見ると、骨の加工品であることは間違いなさそうで…

黄鉄鉱・白鉄鉱化した化石

1月に採集した植物化石(黄鉄鉱・白鉄鉱化、木の葉)が分解して、霜柱状態になっていました。4月には気がつかなかったのでそれ以降でしょうか。もしかしたら気温も変化の速度に影響するのかも。 透明の部分、白色の部分、薄い赤茶色の部分、黄色の部分(硫黄…

保科百助の常設展示

今年もいくつか文化祭を見てきました。地域の自然や歴史についての展示が目当てで、多くはありませんが、貴重な資料が見られてありがたいです。 立科町文化展を見た後、ふるさと交流館「芦田宿」の保科百助の常設展示を見ました。狂歌の短冊や信州産岩石鉱物…

ダンボールアート・恐竜の世界

上田創造館の展示「ダンボールアート・恐竜の世界」を見てきました。11月2日(金)~25日(日)。 子供向けの、迷路、恐竜クイズ、すべり台、木馬(ダンボール角竜類?)等の遊具の展示で、アイデアがたくさん詰まっていて面白かったです。 恐竜等の解説パネルで…

木の化石

東御市北御牧地区生涯学習作品展(北御牧公民館)を見てきました。 市民交流サロンの貝化石・植物化石は作品展の後ろに隠れて見えず、また次の機会に。 アケボノゾウ化石の展示コーナーで偶然会った方と、2階の和室に木の化石があるという話になって、一緒に…

植物化石の展示

東御市 火のアートフェスティバルで、北御牧郷土資料館の化石展示を見てきました。大杭層(鮮新世~更新世前期)。 ケヤキに似た葉がいくつもあって興味深かったです。それぞれ別種かもしれませんが、細かい鋸歯があまり見えず、ケヤキの仲間のバリエーショ…

化石の展示

とっこ館の化石の展示を見てきました。10月1日~23日。(2枚目以降の写真) 野倉民俗資料館(閉館中?)の所蔵品の一部とのこと。21点。(ちなみに以前の同館の解説文によれば採集標本は千点以上) http://www.shiodanosato.jp/ 1枚目の写真は、今回の展示に…

地質の活用

写真は千曲川で見かけた石英閃緑岩の小石の中の緑簾石です。同様の緑簾石の結晶は内村層の緑色凝灰岩類で多く見られ、どちらも石英閃緑岩が内村層に貫入したときに熱水によって出来たものでしょうか。 武石村の緑簾石の晶洞球顆(武石村の焼餅石)は、現在は…

方解石、黄鉄鉱

地質の観察会のときに「地域の代表的な鉱物は?」という質問というか話題があって、選ぶ基準に迷いましたが、石英、方解石、黄鉄鉱を挙げてみました。 身の回りの石や土砂は主に鉱物でできているので、量で選ぶなら、例えば火成岩の地域なら造岩鉱物の輝石、…