塩田平ガイドマップ(3)

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上田市の鴻の巣(市指定 名勝)です。

塩田平ガイドマップの解説には「1700万年前の浅い海に砂や礫が堆積してできた」とありますが、現地説明板では「約一三〇〇万年前から九五〇万年前にかけて堆積した礫岩と砂岩で、「青木層」と呼ばれる地層の一部です」となっています。(3番目の画像)
上田市誌 自然編』等によれば、「1700万年前」というのは内村層の年代であり、青木層(鴻の巣の地層)の年代ではありません。

「1700万年前」の出典を探してみたのですがわかりませんでした。「中新世の青木層」のような表現はいくつかの本にあるので、そこから「中新世」だけを取り出して、上田市誌等を参照して「1700万年前」に変換したのでしょうか…
上田市誌 自然編』(2002) 4頁には、中新世が「約1700万年前~520万年前」に見える表があります(4番目の画像)

説によって異なりますが、2、30年前の本でも中新世は約2600万年前とか約2300万年前とかから500万年前くらいまでです。同じ上田市誌でも『上田市文化財編 資料』(1999) (5)頁では、中新世を約2250万年前~520万年前としています。それらに対して「1700万年前から」というのは大きく離れています。
上田市誌 自然編』の表は中新世の年代を表しているわけではないのかも…とも思うのですが、だとしたら、紛らわしい話ではあります。