メタセコイア、ムカシランダイスギ

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今年の東御市「火のアートフェスティバル」は9月30日(土)~10月1日(日)とのこと。期間中、北御牧郷土資料館が開館します。アケボノゾウ、オオバタグルミ、淡水貝、化石クリーニングの実演等。(今年の企画内容はわかりませんが。資料館前の道にゾウの大きな旗かバルーンを置いたら目立つかも…)
http://www.city.tomi.nagano.jp/category/event/131131.html

1枚目の写真は上田市立博物館所蔵の別所層のメタセコイアです。(『上田市誌 自然編 上田の地質と土壌』(2002) 24頁より) 細部は見えませんが、葉が対生で間隔が狭い様子はメタセコイアらしい印象。

2枚目の写真は、浜田隆士糸魚川淳二『自然観察シリーズ17 日本の化石』(1983) 83頁 Sequoia langsdorfii です。(母岩の長さ約7.5cm 古第三紀 石狩層群 名大地球科学) 対生にも見えてメタセコイアかと思いました。葉の間隔が少し広め。もしメタセコイアと書いてあれば特に疑問もなく受け入れてしまいそう…

3枚目の写真は中沢克三先生のコレクションにあったもので、ムカシランダイスギでしょうか。(長さ約2.5cm) 別所層(中新世)の針葉樹はマツの葉をよく見ます。他に少数ですが、イヌマキ、ムカシランダイスギ、クロベ、アスナロ等。(本当にその種類かどうか不確実。) メタセコイアは個人的にはほとんど見ません。

ふくしま教育情報データベース 県立博物館 自然分野2.化石 (2/3)
http://is2.sss.fukushima-u.ac.jp/fks-db/pic/20037.002/20037.002.00002.html

4枚目以降の写真は『東部町誌 自然編』(1989) 84頁・92頁のメタセコイア(小諸層群 鮮新世更新世)と長野市立博物館企画展で見たアケボノゾウ下顎です。写真右側の植物はムカシランダイスギに似ているようにも思いました。あと、ヒメバラモミとされている球果(約3~5cm)の近くで見つかる葉はヒメバラモミの葉かもしれませんが未確認です。
アケボノゾウはこの歯でどんな植物を食べていたのでしょうね。
『長野県北御牧村産アケボノゾウ調査報告書 No.1』(2003)の植物化石は以下の通りで、種類がわかるものは少なかったそうです。(28頁) (周辺にはブナの仲間やカエデ等の葉が見られる層もあります。)
ミツガシワ Menyanthes trifoliata var. minusculus Suzuki (種子)
ヒメバラモミ Picea maximowiczii (球果)
フジ Wisteria floribunda (Willd.) DC. (芽)
ヤナギ科 Salicaceae (葉)
タデ科 Polygonaceae (種子)
ウナギノボリ(※ナガバノウナギツカミ?) Polygonum hastato-sagittatum Makino (種子)
トクサ?
菌類

中新世~更新世会津地方の植生についての記事です。
アーバンクボタ No.26 鈴木敬治「古盆地時代の植生変化」(1987)
https://www.kubota.co.jp/siryou/pr/urban/pdf/26/index.html