龍の雪形など

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写真は独鈷山(とっこざん)の北西の嶺の残雪です。
yの字の形に見えることが多いのですが、細くなると龍や蛇のようにも見えることがあります。

『手塚誌』(2013) 122頁にある昔の絵図(明治初期?)では、北の嶺の名前は「天ヶ嶽」となっていました。北端のことか少し南の嶺のことか、わかりません。山の呼び名は複数あることが珍しくないので、他の名前もあるかもしれません。

3番目の画像は龍の牙のようなツララ。あちこちの岩壁で見られます。(いつも、というわけではありませんが)

江戸時代末期の 『管見小県郡部』(嘉永5年 1852) という文書に、産川の龍について記述があります。
https://www.ro-da.jp/shinshu-dcommons/museum_history/03OD0622106200

 塩田川 塩田組野倉村ヨリ出ル 又産川ト云 土俗伝云 此川ニ往昔大龍住テ一子ヲ生ム 是泉小次郎也ト 不詳

 天テツキ 同組西前山村ノ上ノ山ナリ 土俗云 此山ニ龍在テ子ヲ産ム 是産川ナリ 其子泉小次郎ナリト 不詳


「龍がお産をしたので産川と呼ばれるようになり、その子が泉小次郎親衡」という由来話が、より古い形で、これに『雲根志 前編』(1773)等の「蛇骨」(薬の珪華)が加わって、龍が蛇に置き換わって行ったのかも。

下2枚の写真は、とっこ館に展示されていた、産川の蛇骨石(沸石類の塊)を並べて作った蛇です。