真田信繁の字

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最近、真田信繁関係の文書(書状)が見つかったとのこと。写しが知られているもので、本当にその原本であれば嬉しいですね。

真田信繁が署名
http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20160617/KT160616FTI090018000.php

文書の内容は以下の通り。
『新編 信濃史料叢書 第十八巻』136頁より

左衛門佐君伝記稿 巻之四

判物
       鹿野惣兵衛泰敬相伝
今度始中終走廻、無是非候、因茲名字出置候、本意之上加恩可申者也、仍如件、
  天正十八庚刁年
    八月十日   信繁御花押
       安中平三殿


信濃 第67巻第5号』寺島隆史「真田信繁(幸村)の証人時代再考」(2015) によると、おそらく「安中信繁」という安中氏(北条方)の武将がいて、小田原合戦の後(小田原城開城は7月16日)家臣に与える恩賞がなく、「安中」の苗字を与えたものではないか、とのことでした。
今回の発見で、真田信繁のものではないことがより確かになるのか? どうなるでしょう。
(元々写しだけがあって、「信」は写し違いという可能性もなくはないような)

文書の写真を見ると、少し右上がりの字で、信繁っぽくはないように思えました。時期や内容によって字は変わるのかもしれませんが。
晩年の直筆と思われる手紙(上の写真など)を見ると、左右のバランスを取ったような、滑らかな字だと思います。(「月」「信」など)

小山田家文書のうち真田信繁書状
http://bunkazai-nagano.jp/modules/dbsearch/page1363.html

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