黄鉄鉱・白鉄鉱化した化石

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1月に採集した植物化石(黄鉄鉱・白鉄鉱化、木の葉)が分解して、霜柱状態になっていました。4月には気がつかなかったのでそれ以降でしょうか。もしかしたら気温も変化の速度に影響するのかも。
透明の部分、白色の部分、薄い赤茶色の部分、黄色の部分(硫黄?)、黒い炭化物など。白鉄鉱の分解では緑礬が多くできるそうです。水に溶けやすく、露頭でも見られたり、消えていたりします。微結晶が伸びるのをインターバル撮影できたら面白そう。
(黄鉄鉱等を含む石を手で扱っていると、手荒れがひどく、鉄錆臭も取れにくいです。眼に入ると危険。処理によっては有毒の気体が発生するので要注意。)

一番下の写真は北御牧市民交流サロンに展示されているアケボノゾウ化石(県宝)の一部。この地層も黄鉄鉱化した化石が多くあります。

ちなみに、保科百助「長野県地学標本」(明治36年)には浅川と神科の黄鉄鉱(154,155)があって、管瓶中で分解しています。そのような性質の標本として収録したようです。(変化していないものは入れ替えの可能性あり)
和田維四郎鉱物標本のデータベースに浅川の marcasite 白鉄鉱(球状)の標本がありました。

和田維四郎鉱物標本
http://umdb.um.u-tokyo.ac.jp/DKoubutu/FWada/hajimeni.htm

(このデータベース中、手塚の mesolite 中沸石 の項には、「表面が風化して放射状集合が飛び出たもの「蛇石」。」と、またまた謎の説明文がありました。 こういう話はどこから来ているのでしょう… 1955番の標本は灰沸石の報告に掲載されていた白色タイプに似ています。1956番の標本は付近では見かけない感じのする岩石で、紛れ込みの可能性もあるかも…)