魚骨石

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明治28年作の保科百助の「長野県小県郡鉱物標本目録」には別所村の百足石があります。

別所温泉誌(明治33年 飯島寅次郎(飯島保作(花月)の弟))にもありました。
45頁
此外此地の特産と称すべきは魚骨石、及び木葉石なり女神岳、安楽寺山、其外近傍の山々より出る石にして其質脆く碎け易し其内魚骨、木葉の紋理歴然として顕はるゝものあり土人百足石と称す安楽寺山を殊に多しとす

保科百助以前の記述はわかりません。小泉村と別所村は近いので一帯で百足石と呼ばれていたのかも。

なぜひねった名前で呼ぶのか。個人的な想像ですが、一つは洒落、可笑しさのためではないかと思います。もう一つは不思議なものに対する漠然とした恐れ。そのものの名前を呼ぶよりも、別名で呼ぶ方が何となく安心だったのではないかと思います。