鯨類化石

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上田創造館の企画展「上田地域の地層・化石・鉱物」に、神川で最近見つかったというイルカの化石が展示されていました。石灰質ノジュールの断面に肋骨・椎骨などが見えています。何年か前にも近くで鯨類化石が見つかって話題になっていました。上田市には地質標本の展示がほとんどなく、この化石も次に公開されるのはいつになるかわからないので、今回の展示はありがたく、よく見ておこうと思います。

転石とのことで、正確な産出地点は不明のようです。別所層でよく見られる石灰質ノジュールに見えます。希塩酸で発泡しなかったそうです。同様に発泡しない・わずかしか発泡しないノジュールは別所層や青木層でときどきあります。石灰成分が変質しているのかもしれません。
化石とは関係ありませんが、ノジュールの端に不明瞭な朱文字がありました。

上の最後の画像は、以前、浦野川で見つかった鯨類化石の写真です。発掘費用の問題でもたついているうちに雨で川が増水し、すべて流されてしまったという、幻の化石の貴重な写真です。同展で展示されているので、今回の化石と見比べてみると良いかもしれません。(明治30年に神保小虎・保科百助・小林直次郎が海獣の化石を発見した場所の、たぶん近くです。)

海棲哺乳類の化石は豊富とは言えないかもしれませんが、各地で数多く見つかっています。今回のノジュールからは特徴的な骨は見つかるでしょうか。