碧玉、玉髄、蛋白石

イメージ 1

上田創造館展示室にある独鈷山(とっこざん)の碧玉(へきぎょく)です。
先日、独鈷山に碧玉があるかと聞かれ、こういう石英っぽい不透明な緑色の石ならよく見ますと返事をしました。山脈の東から西まで、流紋岩~デイサイトに石英脈(主に玉髄)が多くあります。(この石英脈と集塊岩の沸石脈とは分布が別でほとんど同居しません。方解石脈はどちらの分布範囲にもあります。)
保科百助「長野県地学標本」(明治36年)にもここの小さな玉髄・瑪瑙が入っています。玉髄は各地にありますが、標本用に適当な大きさ(小ささ)と量だったのかも。

実は、塊状の石英(玉髄、碧玉、蛋白石等)の区別はよくわからなくて、自分の見立てと他の人の見立てが違うことがよくあり、未だに自信を持って断言できないという情けない状態…

大正4年、西塩田小学校移転の際に砥石が出土して玉造の跡ではないかと言われたそうです。出土品の所在は未確認。(『西塩田小学校百周年記念誌』(1989) 531頁)