地質の活用

イメージ 1

写真は千曲川で見かけた石英閃緑岩の小石の中の緑簾石です。同様の緑簾石の結晶は内村層の緑色凝灰岩類で多く見られ、どちらも石英閃緑岩が内村層に貫入したときに熱水によって出来たものでしょうか。

武石村の緑簾石の晶洞球顆(武石村の焼餅石)は、現在は上田市の天然記念物になっていて、具体的な禁止事項(対象、範囲等)や許可申請についての資料を見たことはないですが、武石地域での採集は(転石も含め)控えています。(他のものもそうですが)天然記念物について解説していないガイドブックがあったり、知らない人もいるのかもしれません。
文化財としての活用もあまりされてはいないように見えます。定期的な観察会、常設展示の充実、研究の促進等、いろいろ活用方法を考えてみるのも良いのではないかと。

石英閃緑岩の参考リンクです。

地質学雑誌 82巻2号 (1976)
山崎哲良・小林哲夫・河内晋平「長野県和田峠付近の地質と岩石」
https://doi.org/10.5575/geosoc.82.127

地質調査所月報 Vol.27 No.8 (1976)
柴田賢・青木正博・河内晋平・山崎哲良・小林哲夫「長野県和田村第三紀石英閃緑岩中のペグマタイトとK-Ar年代」
https://www.gsj.jp/publications/pub/bull-gsj/geppou27-08.html

群馬県立自然史博物館研究報告 第16号(2012)
佐藤興平「フォッサマグナ中央部の和田峠周辺に分布する花崗岩質岩体群のK-Ar年代」
http://www.gmnh.pref.gunma.jp/research_no16

地球科学 71巻2号 (2017)
川野良信「北部フォッサマグナ第三紀深成岩類の地球化学的多様性」
https://doi.org/10.15080/agcjchikyukagaku.71.2_75

地球環境研究 Vol.20 (2018)
石原智広・川野良信「北部フォッサマグナ、和田および余里深成岩体の主成分・微量成分組成」
http://ris-geo.jp/publication.html

 

明治28年 緑簾石
https://kengaku5.hatenablog.com/entry/2639351
焼餅石と饅頭石
https://kengaku5.hatenablog.com/entry/29340063
武石公民館の焼餅石の展示
https://kengaku5.hatenablog.com/entry/34979599
焼餅石と緑色のうぐいす餡の謎
https://kengaku5.hatenablog.com/entry/34981862
焼餅石と焼き餅(やきもち)
https://kengaku5.hatenablog.com/entry/35087922
保科百助の学習会と『信濃公論 復刻版』
https://kengaku5.hatenablog.com/entry/34779062
「長野県小県郡鉱物標本目録」の時期
https://kengaku5.hatenablog.com/entry/3002451