2017-01-01から1年間の記事一覧

狂歌とナウマンゾウ

14日(日)に塩田平ボランティアガイドの会の歴史散策ウォーキングがあるそうです。今回は五加、下本郷、下小島付近。とっこ館のウェブページに案内がありました。 http://www.shiodanosato.jp/news/ JA中塩田店、女池、塩田氏館跡、内堀館跡、東五加地籍、鎌…

角閃石岩

連休中に上田創造館に行くと岩石標本が2つ増えていました。烏帽子岳方面の角閃石岩(hornblendite)で、酸化角閃石岩(Oxyhornblende hornblendite? 写真左)、カミングトン閃石岩(Cummingtonite hornblendite? 右と下) となっていました。 解説は特になく、角閃…

地名の話

長野大学が発行している『塩田平ため池ニュースレター』(2017年2月)に前山(まえやま)の地名の由来の話題がありました。風水思想に関連付けた仮説でとてもおもしろかったです。 塩田平の平坦地から見ると前山は一段高い段丘上の傾斜地で、「前の山」は見た…

太郎山の裾

夕方、南西から見た太郎山付近です。中央右の高い山が東太郎山、中央左の2つ峰が太郎山。(左が山頂、右が太郎山神社) 影ができて、三角末端面が一列に並んだような形が見えます。 峰の列が2段(山頂の列とその手前の少し低い峰の列)になっているようにも…

春の山の模様

春は山の模様が色々になって、根子岳(ねこだけ 左)、四阿山(あずまやさん 右)は遠くから見るとこんな感じです。 白は岩場の雪、黒はシラビソなどの常緑樹、茶色は草地でしょうか。少し茶色っぽくもやもやした所は落葉樹? 3枚目の写真は、ものまね雲です。 …

釈迦見坂

昔の『しおだ町報』に別所温泉の釈迦見坂のことが書いてありました。 山の形をお釈迦様の寝姿、寝仏に見立てる話です。有名なのは阿蘇の大観峰等。 『しおだ町報 昭和33年6月5日』東川多寿男「別所温泉と石造文化財」より引用 安楽寺の東、殿戸峠の入口に、…

キツネの小判

ときどき化石採集をする林道沿いで、雨で少し崩れているところがあったので観察していたら、土の中に3ミリほどの楕円形の粒がいくつか入っているのを見つけました。有孔虫化石か?と思い、拾ったのですが、見回すと、同じ形の、もう少し大きなものがいくつも…

雌鶏岩、雄鶏岩

塩田平ガイドブックに雌鶏岩として載っている岩を見てきました。 ガイドマップの一本道は実際にはまったく違っていて、戸惑いましたが、探したらすぐに見つかりました。 大きさは幅が2m余り。『信州の鎌倉 塩田平の民話』(1993)に「その大きさは小山ほどもあ…

ガイドブック

新しくできた「信州上田 塩田平ガイドブック」より、鴻の巣等のページ(左)とその中の雌鶏岩(右)です。 144頁・カラー写真で1冊300円はお買い得。 歴史、郷土史に興味のある方にはおすすめです。(とっこ館で買えると思いますが、完売していたらすみませ…

霧と煙

冬の朝8時頃の霧と煙突の煙です。 放射霧、盆地霧でしょうか。放射冷却で地表が冷えて、下に冷たい空気、上に比較的暖かい空気がある状態。暖かい煙は冷たい空気の中を冷えながら上昇して、途中で止まる、ということだと思います… が、先日、テレビのある番…

斜長石流紋岩

先日また地学関係のテレビの録画を見せて頂きました。なんでも鑑定団の石鑑定大会等。 1月の「塩田城再考」の講演のビデオも見ました。遺構遺物から考えると山城よりも中世寺院に近く、南北朝時代、福沢氏が元々寺院があった場所に城を作った可能性がある、…

龍の雪形

先週の写真なのでもう消えているかもしれませんが、独鈷山の谷筋の雪氷です。 山頂下に氷の滝があって、もし近くで見たら迫力があるかもしれませんね。 昨年『管見録 小県郡部』(嘉永5年 1852) という文書のことを書きました。 著者の名前がないのですが、上…

石ころ観察、希少性依存

川原で石ころ観察をしました。風が冷たくて凍えます… 先月の釣りの解禁の頃は結構人を見ました。あの頃より温度は上がっているのでしょうけど、やはり寒かったです。 写真は幅約6mm、1枚目が流紋岩、2枚目以降はいわゆる緑色凝灰岩類(緑色火山性岩石)。 デ…

偽化石、ステルス化石

偽化石は化石のように見えて実際は化石ではないもの。ステルス化石は、痕跡が明確でなく、化石に見えなかったり、何の化石かはっきりしないけれど、実際に化石であるもの。(一般的な言葉かわかりませんが。) 偽化石であり同時にステルス化石であることもあ…

アケボノゾウ化石群

東御市のアケボノゾウ化石が県の天然記念物に指定されるそうです。 対象は化石80点とのことで、全ての資料を作るのは大変だったでしょうね。 毎年火のアートフェスティバルのときや観察会等のイベントのときに北御牧郷土資料館を開館しますが、今年はもう少…

なきにあらねど

こんな雲が並んでいるのを見て「玄能石雲だ」と思ってしまうのは石好きだけでしょうね。(1枚目の写真) 保科百助の狂歌「つきみればつちにのみこそ悲しけれ玄能石のなきにあらねど」の短冊には、署名が「山部石人」のものと「五無斎」のものがあります。(2…

有孔虫、貝形虫

別所層黒色頁岩の小さな化石です。0.8mm~1.0mmほどで、微小な化石の中では大きい方です。 ほとんど有孔虫に見えますが、貝形虫(介形虫 Ostracoda Ostracod)やその他の生物に見えるものも多くあります。3枚目、4枚目の写真は貝形虫っぽい形。 以下の報告に…

有孔虫化石

別所層黒色頁岩の大きめの有孔虫です。0.8mm~1.0mmほど。 以下の報告に種類がたくさん載っていたので参考にしました。 大きくて細長いものは Bolivina, Bulimina, Hopkinsina が似ているでしょうか。 有孔虫も種類が多く、大きくても細部が見えないと種類を…

標本から始まること

写真は上田創造館にある骨化石でラベルは「クジラ」となっています。約10cm。椎骨の一部?と思いましたが、わかりません。 平面的な化石は写真を集めて似ているものを探したりしますが、立体的なものはさらに難しいですね。 耳骨(鼓骨、鼓室骨)の比較もし…

舎利と蛇骨

写真は小さな蛇骨石(じゃこついし)です。舎利石、舎利母石と呼ぶには小さすぎて、砂利でしょうか。 中身は沸石、魚眼石、方解石、石英、それらの複合等。外観で判別するのは難しいです。 舎利石といえば、なぜ丸い石を舎利(骨)に見立てるのか不思議です…

千曲川のシジミ

ときどき千曲川で石ころ観察をします。風が強くて冬は凍えます。 写真は川原で見かけたシジミの貝殻。内側は白色でした。ほとんどすべて外来種のタイワンシジミに見えます。(在来種のマシジミと見た目の違いが小さいものがあり、個体差もあるので、マシジミ…

シロウリガイ類化石

上田創造館にある青木層の貝化石です。 以前、ウチムラマユイガイダマシか?という気持ちで「イガイの仲間?」と書いてしまったのですが、ウチムラマユイガイダマシ Adulomya uchimuraensis はイガイ科 Mytilidae ではなく、オトヒメハマグリ科 Vesicomyidae…

エボシガイ

ここ数日天気が良いので夕方化石採集をしました。風が冷たく、すぐに暗くなってしまいますが、雪が被るまではまだ行けそう。 写真は昨年、信州新町化石博物館の企画展示室で見た、別所層のエボシガイの化石です。大きさは5mmから10mmほど。木や海藻と一緒に…